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こんにちは。兵庫県宝塚市にある歯医者「はら歯科クリニック」です。
ムーシールドを検討している方のなかには「1日どれくらい装着するのか」「どれくらいの期間装着するのか」などの疑問をおもちの方がいるのではないでしょうか。ムーシールドを装着することがお子さまの負担にならないかと、心配する保護者の方も少なくありません。
今回は、ムーシールドの1日の装着時間や装着期間、延長になるケースなどについて解説します。ムーシールドでお子さまの反対咬合の治療を考えている方は、ぜひ最後までお読みください。
ムーシールドとは、反対咬合(受け口)を改善するために装着する専用マウスピースのことです。
正常な噛み合わせは、上の前歯が下の前歯よりも前に出ている状態です。反対咬合とは、噛み合わせたときに下の前歯が上の前歯よりも前に出ている状態をいいます。
成長過程のこどもが反対咬合の場合、口の筋肉がきちんと機能していない場合や舌の位置に問題がある場合があります。ムーシールドを装着することで、顎の成長途中にあるこどもの口の筋肉の発達を促しながら、噛み合わせや歯並びをよくするのです。
ムーシールドの治療の目的は、以下のとおりです。
前述のとおり、小児期の反対咬合は、口の筋肉や舌の位置が関係している場合があります。お口周りの筋肉を鍛え、正しい舌の位置を覚えさせることで反対咬合の改善が期待できるでしょう。
ムーシールドは、歯を動かして矯正するのではなく、顎の成長を促しながら正しい噛み合わせに導きます。成長期だからこそできる治療方法といえるでしょう。
小児期に反対咬合を治さないと、下顎がそのまま発達するリスクがあります。反対咬合は、成長すればするほど自然に治りません。そのため、顎の骨が成長する過程で、正しい噛み合わせや骨格に誘導することが大切なのです。
また、大人の骨格になってから治療する場合、外科手術が必要になることがあります。外科手術を避けるためにも、小児期のうちに反対咬合の治療を開始しましょう。
ムーシールドの適応年齢は、3〜11歳頃です。反対咬合は、3歳を過ぎると自然に治ることは少ないため、反対咬合だと気づいたらできるだけ早く治療したほうがよいでしょう。
ムーシールドの治療を開始した時期によって、以下のようにステージが異なります。
最も効果が出やすいのは早期初期治療です。その後、第一大臼歯が生えそろい、ムーシールドがすべての歯を覆っているのを確認して1期治療へと移行します。治療経過によっては、2期治療が必要になることもあるでしょう。
成長過程や歯が生えるスピードは人によって異なります。歯科医師と相談しながら、こどもの成長に合わせて治療を進めましょう。
ムーシールドは、就寝時に装着します。保育園・幼稚園・学校に行っている間は装着する必要がありません。もちろん、昼間に装着しても問題ないため、こどもが装着できるタイミングに合わせましょう。
しかし、ムーシールドを装着すると会話や食事がしにくくなります。こどものストレスを軽減するためにも、就寝時に装着するとよいでしょう。
ムーシールドの装着期間は1年程度です。
装着期間終了後は定期的に歯科医院を受診し、後戻りをしていないか・顎や歯の成長は順調かなどをチェックし、必要であれば1期治療・2期治療へと移行します。
ムーシールドの装着期間は1年程度ですが、こどもの成長や口腔内の状態によっては、1期治療・2期治療が必要になるケースがあります。1期治療・2期治療が必要になる場合には、治療期間も長くなるでしょう。
ムーシールドは顎の骨の成長を促すための装置です。歯並びがよくなる・反対咬合が必ず治るとは言い切れません。
男の子は17〜18歳、女の子は15〜16歳まで顎の骨が成長するため定期的に経過観察をし、そのときに合った治療が必要なのです。
ムーシールドでの治療を計画どおりに終わらせるためには、どのようなことに気をつけたらよいのでしょうか。
ムーシールドでの治療を計画どおりに終わらせるためのポイントは、以下のとおりです。
ムーシールドは毎日装着しましょう。ムーシールドを毎日装着しないと、期待していた効果は得られません。
治療開始直後は、ムーシールドをお口に入れることを嫌がるこどももいるでしょう。装着を嫌がるときには、ムーシールドをなぜお口に入れるのか・お口に入れないとどうなるのかなど、保護者の方がこどもの気持ちに寄り添いながら説明してあげることも大切です。
ムーシールドをお口に入れられるようになったら「1日目は30秒」「2日目は1分」など、少しずつ装着時間を伸ばしていくのもよいでしょう。ムーシールドを装着できるようになったら「舌を動かす」「つばを飲み込む」など、舌の動かし方の練習をします。
ムーシールドに限らず、こどもの矯正治療を計画どおりに進めるためには、保護者の方のサポートが必要不可欠です。治療を計画どおりに進めるために、ムーシールドを毎日装着できるよう、こどものサポートをしてあげましょう。
ムーシールドを毎日装着することと並行して、反対咬合の原因となる癖がある場合はやめましょう。
反対咬合の原因になる主な癖は、以下のとおりです。
上記のような癖は、意識することで改善できます。ムーシールドを装着していても、癖が改善されないと思うように治療が進みません。ムーシールドでの治療を計画どおりに進めるためにも、反対咬合の原因となる癖は改善しましょう。
ムーシールドの装着期間中は定期的に歯科医院を受診し、治療の経過を確認してもらいましょう。
ムーシールドでの治療を計画どおりに進めるためには、定期的に歯科医師にお口の状態を確認してもらう必要があります。場合によっては治療計画が変更になることもあるでしょう。
また、歯科医院を受診することで、ムーシールドの治療の妨げとなる虫歯などの口腔内トラブルの早期発見・治療ができます。
定期的に歯科医院を受診しないと、こどもの口腔内の変化に気づけません。治療を計画どおりに進めるためにも、定期的に歯科医院を受診しましょう。
今回は、ムーシールドの装着期間や治療を計画どおりに進めるためのポイントについて解説しました。
ムーシールドとは、反対咬合を治療することを目的としたマウスピース装置です。成長過程の時期にムーシールドを使用することで、小児期の顎の成長を正しく導きます。
ムーシールドの装着期間は1年程度ですが、こどもの顎の成長やお口の中の状態によって前後します。計画どおりに治療を進めるために、ムーシールドは毎日装着しましょう。慣れない装置をお口の中に入れるため、嫌がるこどももいます。嫌がる場合には、装着する理由を保護者の方が説明してあげましょう。
また、反対咬合の原因となる癖がある場合は治療の妨げとなるため改善することも大切です。
大人になってから反対咬合の治療をする場合には外科手術が必要になることがあるため、顎が成長する小児期のうちに治療したほうがよいでしょう。
ムーシールドを検討されている方は、兵庫県宝塚市にある歯医者「はら歯科クリニック」にお気軽にご相談ください。