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こんにちは。兵庫県宝塚市にある歯医者「はら歯科クリニック」です。
小児矯正は、1期と2期に分類されます。必ずしも第2期まで受ける必要はなく、人によっては第1期のみで矯正が終了することがあります。
本記事では、小児矯正が第1期のみで終了するケースについて解説します。また、第2期治療が必要となるケースについても解説するため、小児矯正を検討している方はぜひ参考にしてみてください。
小児矯正における第1期治療とは、6~12歳に行う矯正治療のことです。年齢はあくまでも目安で、生え変わりの状況なども考慮して、治療を行うか判断します。
小児矯正の第1期では、顎の骨を拡大させて永久歯がきれいに生え揃うスペースを作ること、歯並びに影響をおよぼす口周りの癖を改善することを目的としています。
この時期は乳歯が抜けて永久歯に生え変わる時期で、まだ歯や骨が成長段階にあることから顎のバランスを整えやすいです。歯の生えるスペースを無理なく作れるのです。
そのため、第1期の小児矯正では歯を直接動かすような治療は行いません。
小児矯正を子供がうけている場合は、子供の身体的、あるいは精神的な負担を考慮して第1期で小児矯正をやめようと考えている方もいるかもしれません。
小児矯正を第1期でやめるかどうかの判断は、概ね保護者に委ねられています。歯科医師が治療を続けるべきと決めつけることは基本的にはありません。
ただし、現状では小児矯正を第1期のみでやめるケースは少ないとされており、多くの方が第2期の治療まで進みます。
矯正治療全体で見てみると、第1期治療のみにおける歯列の改善率は70%ほどと言われています。100%綺麗な歯並びを手に入れたいと考える方は、第2期治療まで進む必要があるでしょう。
第2期治療まで進む方は多いですが、第1期のみで治療をやめたからといって必ず将来的に歯並びが悪くなるというわけではありません。これまでの治療が無駄になることもありません。
以下の場合、第1期のみで矯正治療をやめると判断しても良いと考えられています。
小児矯正はやや痛みを伴いますが、強い痛みを訴えている場合には歯茎や骨格の歪み、腫れが起こっていることが考えられます。無理に治療を継続するのではなく、小児矯正を第1期でやめる判断をしても良いでしょう。
強い痛みを感じたまま治療を進めると、歯列のゆがみが助長される可能性があります。また、強い痛みを加えられたという記憶が強く残って歯科が嫌いになると、将来的に歯列矯正や虫歯治療が必要になっても受けてくれなくなる可能性があります。
強い痛みを訴えている、痛みが日常生活に影響を及ぼしている、小児矯正を始めてから数日経過しても痛みが引かない、痛みが増強しているという場合は、第1期で治療をやめると判断しても良いといえます。歯科医院を受診して、現状を相談してチェックしてもらいましょう。
第1期の矯正のみで理想的な歯並びに整うケースもあります。もともと顎の骨格が広い子や歯がまっすぐ生えている子、噛み合わせの問題が特に見られない子は、第1期で矯正治療が終了しやすいです。
ただし、親知らずが生えてきたタイミングで再び歯並びが悪くなる可能性はあります。ご自身で判断しにくい場合は、歯科医師とともに確認しましょう。
小児矯正を第1期のみでやめるケースは、上述したように歯並びが劇的に改善したという良い理由だけでなく、さまざまな理由が考えられます。小児矯正を第1期のみでやめるケースは、次の通りです。
通院時間を確保できなくなった結果、小児矯正を継続できなくなってやめるケースが多く見受けられます。転居に伴い通院できなくなったという理由のほかに、通院をサポートする保護者の方の仕事や子供の習い事が忙しくなって通院時間が確保できなくなることもあるでしょう。
家から遠い歯科医院に通っており、通うのが面倒になったなどの理由も挙げられます。進学や留学によって通院できなくなったというケースもあります。
小児矯正は、先天性疾患など特定の事情を除き、ほとんどの方が全額自己負担となります。小児矯正にかかる費用は20万〜60万円ほどといわれており、この費用を2~3年かけて支払います。1年あたり、最大で20万円程度は支払うと考えてよいでしょう。
治療当初は支払い能力があっても、治療が進むにつれて経済的な余裕がなくなる場合があります。支払いができなくなった結果、第1期で小児矯正をやめざるを得なくなるのです。
保護者の方は小児矯正を継続したいと考えていても、子供が矯正治療をやめたいと言い出して第1期で治療をやめるケースもあります。年単位で矯正器具を口の中に入れなければならないので、子供に大きなストレスがかかるのです。
第2期まで治療を継続するケースが多いですが、第2期まで進んだ場合にはさらに数年、矯正治療を継続しなければなりません。特に、第2期治療に差し掛かる頃は10代に突入しており、自分の意思をしっかりと伝えられる年齢になります。
第1期だけでも日常的にストレスを感じていたのに、さらに治療を継続しなければならないことに不満を感じる子どももいるでしょう。第1期で治療をやめたいと子ども自身が言い、治療をやめるケースも多くあります。
小児矯正をしていても、保護者の方が思ったような効果を感じられないケースもあります。矯正治療をしていても意味がないと考え、第1期でやめるのです。
思ったような効果が出ない場合には、矯正器具を適切に装着できていなかったなど、さまざまな要因が考えられます。第1期で治療をやめる前に、医師とよく話し合って対処法がないか検討してみましょう。
小児矯正は保険適用外なので、保護者の方が治療の終了を提案した場合、引き止められることは少ないです。
しかし、次のようなケースでは、医師から2期治療を提案されるかもしれません。小児矯正を2期治療まで行ったほうが良いケースは、次の通りです。
小児矯正の第1期は、顎の骨を拡大して永久歯がきれいに生え揃うスペースを作ることが目的です。歯を直接動かして歯並びを整えることはありません。
顎の骨を広げてスペースを確保するだけなので、歯の生え方によっては歯並びが悪くなる可能性があります。特に、すきっ歯や乱ぐい歯となる可能性は十分にあるため、歯がある程度生え変わった時に歯並びに悩まされている方は、2期治療を行ったほうがよいでしょう。
また、不正咬合の方も、悪化を防ぐ目的で2期治療まで行ったほうが良いと言われています。
本人が歯並びにコンプレックスを抱えている場合には、2期治療まで行って歯並びをしっかりと整えましょう。歯並びにコンプレックスを抱えていると、うまく笑えない、口を大きく開けて喋れないなど、コミュニケーションに影響を及ぼす可能性があります。
第1期治療は、あくまで歯を並べるための土台を作ることが目的です。治療を受けたからといって、永久歯が綺麗に生えそろうというわけではありません。
そのため、理想の歯並びにならなかったり、永久歯が生えそろった後に歯並びが乱れたり、治療が無意味だったと思うこともあるかもしれません。
特に、幼児期~小学校低学年に第1期治療を終了した場合は、顎の骨格がまだまだ柔軟な時期に矯正力がかからなくなります。骨格が戻ったり歯並びが乱れたりする可能性があるでしょう。
1期のみで治療をやめた場合は治療前と同じような状態に戻るリスクがあること、理想の歯並びになる可能性が低くなることを知っておきましょう。
小児矯正は、ほとんどの場合第1期から第2期へと移行します。
しかし、通院時間の確保が困難だったり経済的な事情が変わったり、第1期のみで治療をやめるケースもあります。治療に満足した、あるいは満足しなかったという理由でやめる方もいるでしょう。
第1期のみで治療を終了すると、理想の歯並びを手に入れられなかったり、後戻りをしてこれまでの治療が無駄になったりします。小児矯正を第1期でやめるかどうかは保護者の判断に委ねられますが、子供本人や歯科医師とも相談してからやめるかどうか検討しましょう。
第1期治療を受けようと考えている方は、2期治療まで継続できるかも考慮したほうがいいかもしれません。
小児矯正を検討されている方は、兵庫県宝塚市にある歯医者「はら歯科クリニック」にお気軽にご相談ください。