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こどもの反対咬合は放置してはいけない?その理由と治療法を解説!

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こんにちは。兵庫県宝塚市にある歯医者「はら歯科クリニック」です。

歯のチェック

「こどもの反対咬合は放置するとどうなるの?」「こどもの反対咬合を治療する方法は?」などの疑問をお持ちの方もいるでしょう。反対咬合は放置すると悪化し、心身の発達に影響が出る可能性があるため注意が必要です。

今回は、こどもの反対咬合を放置してはいけない理由と治療法について解説します。反対咬合を治療するためにかかる期間や費用、予防法についても解説しますので、ぜひ参考にしてください。

反対咬合とは?

反対咬合のイラスト

反対咬合とは、上の歯よりも下の歯が外側に出た状態のことです。受け口とも呼ばれています。

反対咬合は、大きく以下の2種類に分類されます。

  • 骨格性反対咬合
  • 歯槽性反対咬合

骨格性反対咬合は、顎の骨格に異常がある反対咬合です。歯槽性反対咬合は、骨格的な問題はなく、歯の傾斜によって反対咬合になっている状態を指します。

反対咬合は、状態によっては早期から治療を開始することで改善が期待できます。こどもが反対咬合かもしれないと感じたら、早めに歯科医院を受診して相談しましょう。

こどもが反対咬合になる原因

対咬合になる原因を考える子供

こどもが反対咬合になる主な原因は、以下の4つです。

上下の顎のバランスが悪い

上顎が先に成長し、下顎があとから成長するのが一般的です。上顎の成長が不十分な場合、下顎が上顎より大きくなって反対咬合になることがあります。

また、上顎の成長に問題がなくても、下顎が過剰に成長することで、反対咬合になるケースもあります。小さい頃は目立たなくても、下顎が急成長する思春期の時期に悪化することがあるため注意が必要です。

前歯の傾斜に問題がある

顎の大きさやバランスには問題がなくても、反対咬合になることがあります。上の前歯が内側へ傾斜している場合や、下の前歯が外側へ傾斜している場合が挙げられるでしょう。

骨格に問題がある反対咬合に比べると軽症ですが、治療せずに放っておくと下の前歯が上顎を押さえ込み、上顎の成長を妨げます。また、上顎の前歯が下顎の成長を抑えられないため、下顎が過成長して骨格性反対咬合へと移行する可能性もあるでしょう。

舌の位置が下がっている

舌が正常な位置より下がる低位舌(ていいぜつ)は、下顎を刺激するため過成長を招き、反対咬合の原因になります。また、空気の通り道が圧迫されて狭くなります。

この状態では、鼻より口で呼吸したほうが楽に呼吸できるため、口呼吸になることが多いです。口呼吸をしていると鼻や周囲の骨が十分に機能せず、上顎の成長が不十分になることがあるのです。

口周りの癖や習慣

こどもの顎の骨は柔らかいため、癖や習慣が歯並び・噛み合わせに悪影響を及ぼすことがあります。

  • 指しゃぶり
  • 唇を吸う癖
  • 爪を噛む癖
  • 下顎を前に出して唇を噛む癖

これらの癖が長引くと、反対咬合が進行します。歯並びや噛み合わせに影響が出る癖や習慣は、早い段階で改善することが大切です。

こどもの反対咬合は放置してはいけない?

反対咬合を放置して困る子供

子どもの反対咬合を放置すると、心身の健康にさまざまな悪影響を及ぼします。こどもの反対咬合を放置してはいけない理由は、以下の通りです。

成長とともに症状が悪化する

小さい頃は軽度でも、骨格の成長とともに反対咬合が悪化する可能性があります。乳歯が生え揃う前の1~2歳頃までであれば、歯並びの問題は50%くらいの確率で自然に治るといわれています。

乳歯が生え揃う3歳頃を過ぎても治っていない場合は治療の対象となるため、歯科医師に相談しましょう。

治療が難しくなる

こどもの矯正では顎の成長をコントロールできるため、矯正装置のみで治療できるケースがほとんどです。

しかし、成長期を過ぎてから治療する場合、抜歯や顎の骨を削る手術が必要になる可能性があります。

発音がうまくできない

反対咬合は、舌の位置や口の閉じ具合にも影響します。舌の動きが制限されるため、舌足らずな話し方になり、サ行やタ行の発音に支障をきたす可能性があります。

発音が不明瞭になり、コンプレックスになると社会生活にも悪影響を及ぼすでしょう。

しっかり噛めない

反対咬合では、前歯で食べ物を噛みきれません。また、奥歯で十分にすり潰すこともできず、咀嚼が不十分になります。

しっかり咀嚼せずに飲み込むと胃腸に負担がかかり、消化不良を起こす可能性があります。

顎関節症を発症するリスクが高まる

反対咬合を放っておくと、会話や食事の際に顎の関節に負担がかかります。長期間放置すると、顎関節症を発症するリスクが高まるのです。

顎が痛い、口が開きにくい、口を開けると音が鳴るといった症状が現れ、日常生活に影響を及ぼすおそれがあります。

心の発達に影響が出る

反対咬合は顔立ちに大きく影響するため、下顎が前に出ている見た目にコンプレックスを感じることがあります。口元を気にして笑顔が減ったり、消極的になったりするなど、心の発達にも影響が出る可能性があります。

こどもの反対咬合を治療する方法

反対咬合用マウスピースをつける5歳の子供

こどもの反対咬合を治療する方法をご紹介します。

急速拡大装置

急速拡大装置とは、上顎を拡大して歯がきれいに並ぶためのスペースを作る装置です。歯に装置を取り付け、装置に組み込まれたネジを回して徐々に歯列を広げます。

上顎が最も成長する6〜8歳頃に使用すると効果的です。

マイオブレース

マイオブレースは、日中1時間と就寝中に装着するマウスピース型の矯正装置です。マイオブレースの装着と並行して、舌や口周りの筋力トレーニングを行います。正常な顎の発達を促して歯並び・噛み合わせを整える治療法です。

歯並びに悪影響を及ぼす癖・習慣も改善できるため、矯正治療後に元の歯並びに戻る「後戻り」のリスクも軽減できます。また、マイオブレースは日中1時間のみの装着なので、日常生活に支障が出ません。

こどもの矯正治療への負担を軽減できるでしょう。

フェイシャルマスク

フェイシャルマスクとは、上顎の成長を促して反対咬合を改善する治療法です。フェイシャルマスクは、額と下顎に付けるタイプの装置です。

1日12時間、在宅時と就寝中に装着します。下顎を動かすと、ワイヤーにつないだゴムが口の中の矯正装置を引っ張り、上顎を前方に押し出す仕組みです。

下顎の動きによって上顎の成長を促し、上下顎のバランスを整えます。フェイシャルマスクは、おもに7~11歳頃の上顎が成長する時期のこどもに使用します。

この時期を過ぎると上顎の前方への成長を促すことが難しくなるので、できるだけ早期に治療を開始することが大切です。当院では、急速拡大装置と併用しています。

マウスピース矯正

透明で目立ちにくいマウスピース型の矯正装置を使用する矯正方法です。装着時の痛みや違和感が少なく、こどもにとって負担が少ない治療法です。

取り外して食事や歯磨きを普段通り行えますが、装着時間の管理が必要になるため親のサポートが不可欠です。金属を一切使用しないため、金属アレルギーの心配があるこどもでも安心して使用できるでしょう。

2期治療のマウスピース矯正は、基本的に成人用のものと変わりません。

ワイヤー矯正

金属製のワイヤーを使用して歯並びを整える治療法です。ワイヤー矯正は歯に加わる力が強く痛みが出やすいですが、歯の動きを正確に制御できるため幅広い症例に対応できます。

また、装置は取り外しができない固定式であるため、治療がスムーズに進むことも特徴でしょう。ワイヤー矯正は主に2期治療で行われますが、1期治療から行うこともあります。

こどもの反対咬合を治療するためにかかる期間

反対咬合を治療するためにかかる期間イメージ

こどもの反対咬合の治療にかかる期間は、乳歯と永久歯が混在する時期に行う1期治療の場合、1〜3年程度が目安です。治療法によって治療期間は異なります。

1期治療は、顎の成長を利用しながら歯並び・噛み合わせを整える治療です。顎の成長には個人差があるため、治療期間はこどもによって差があります。

矯正治療が終了したら、後戻りを防ぐための保定期間に入ります。保定期間は2~3年程度が目安です。

1期治療が終了したあとは、3~6か月に1回程度の頻度で通院します。顎の成長具合や歯並び・噛み合わせの状態をチェックしてもらいましょう。

1期治療後に永久歯がきれいに並べば治療は終了ですが、2期治療が必要な場合、さらに1~2年程度かかるでしょう。

こどもの反対咬合を治療するためにかかる費用

反対咬合の治療費用イメージ

こどもの反対咬合の治療にかかる費用は、20万〜80万円が相場です。費用は矯正方法により異なります。矯正治療は基本的に自費診療となるため、歯科医院によっても費用に差があります。

矯正装置自体の費用に加え、検査料や調整料が必要になる場合もあります。カウンセリングの際にしっかりと確認しておくことが大切です。

矯正治療は高額ですが、機能的な問題の改善を目的とするこどもの矯正治療は、医療費控除の対象となります。確定申告をすれば還付金を受け取ることができるため、費用を抑えられるでしょう。

こどもの反対咬合を予防する方法はある?

よく噛んで食べる子供

こどもの反対咬合は、癖や生活習慣を見直すことで予防が可能です。反対咬合を予防する方法は、以下の通りです。

よく噛んで食べる

よく噛んで食べることで、顎の成長を促すことができます。柔らかい食べ物は噛む回数が減少するため、適度に硬い歯ごたえのあるものを食べさせると良いでしょう。

歯並びに悪影響を及ぼす癖・習慣を改善する

成長過程にあるこどもの骨は柔らかいため、口周りの癖や習慣が反対咬合の原因になります。頬杖や指しゃぶり、舌の癖などの歯並び・噛み合わせに悪影響を及ぼす癖や習慣は、早い段階で改善することが大切です。

舌の位置を改善する

舌の位置が下がる低位舌は口呼吸を招き、反対咬合などの歯列不正の原因になるほか、お口と全身の健康にも悪影響を及ぼします。

口の中が乾燥して虫歯のリスクが高まったり、鼻を通さず呼吸をするため細菌やウイルスが体内に入りやすくなったりします。こどもの健康のためにも、口呼吸の改善は非常に重要です。

まとめ

歯並びがいい子供

こどもの反対咬合を放置すると、見た目だけでなく、咀嚼や発音などにも悪影響を及ぼす可能性があります。また、反対咬合は成長とともに悪化することが多いです。

大人になってから治療をすると、抜歯や顎の骨を削る手術が必要になることがあるため、こどものうちに治療しておくことが大切です。

こどもの反対咬合は、1期治療から開始すれば顎の成長を利用できます。骨格から歯並び・噛み合わせを整えることが可能です。

こどもの歯並びに不安を感じたら、早めに歯科医院を受診して相談しましょう。

子どもの反対咬合の治療を検討されている方は、兵庫県宝塚市にある歯医者「はら歯科クリニック」にお気軽にご相談ください。

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