はら歯科クリニック

駅近、駐車場完備
WEB予約
MENU

WEBご予約

ブログ

Blog

MFTトレーニングの効果は?こどものお口の筋肉を整える方法

Pocket

こんにちは。兵庫県宝塚市にある歯医者「はら歯科クリニック」です。

MFTトレーニングをする子供

大切なお子さまの歯並びが悪い場合、どのような方法で改善できるのか気になる方が多いでしょう。歯並びは、口周りの筋肉のバランスの影響を受けます。

そのため、口周りの筋肉のバランスが乱れると、歯並びも乱れることがあるのです。MFTトレーニングは、口周りの筋肉のバランスを整えることで、歯並びを改善します。

今回は、MFTトレーニングの概要や効果、種類、注意点などを詳しく解説します。ぜひ参考にしてください。

MFTトレーニングの効果とは?

MFTトレーニングの効果を説明

MFTトレーニング(口腔筋機能療法)とは、口周りの筋肉を鍛える訓練法です。MFTトレーニングによって得られる効果は、以下のとおりです。

口腔機能の改善

口周りの筋肉を鍛えることで口腔機能が向上し、正しく咀嚼・嚥下できるようになります。噛む・飲み込む動作を正しく行えるようになれば、消化器官への負担も軽減されるでしょう。全身の健康にもよい影響を与えます。

歯並び・噛み合わせの改善

歯並びは、口周りの筋肉の影響を受けます。例えば、口を閉じる筋肉が正常に発達せず、口が常に開いているこどもは、出っ歯になるリスクが高まるでしょう。

MFTトレーニングを行って口周りの筋肉のバランスが整えば、歯並びが改善されることがあります。歯並びが悪い場合、噛み合わせも悪いことが多いですが、同時に改善される可能性が高いでしょう。

現状問題がなくても、MFTトレーニングを行えば、歯並び・噛み合わせが乱れることを予防できます。

正しいスポットポジションの獲得

スポットポジションとは、舌の先をつけておく位置のことです。具体的には、上の前歯の後ろです。

舌の位置が正しくなると、呼吸や発音、咀嚼などにおける舌の役割が正常化し、噛み合わせもよくなります。

呼吸法の改善

口呼吸から鼻呼吸へと改善することによって、口臭やドライマウス、歯並びや噛み合わせなど、お口のさまざまな問題を改善できるでしょう。正しい呼吸法を覚えれば、口腔環境が整うのです。

発音の改善

口周りの筋肉のバランスが整っていないと、特定の言葉の発音が難しくなる場合があります。正しい口や舌の動かし方をトレーニングすることで、正しく発音できるようになるでしょう。

歯並びが悪くなる原因とは?

指しゃぶりする赤ちゃん

こどもの歯並びが悪くなる原因は、以下のとおりです。

乳歯の早期脱落

乳歯が早い段階で抜けた場合、隣接する歯がすき間に倒れる・移動することがあります。通常、乳歯が抜けたあとはすぐに永久歯が生えてくるので問題ありませんが、虫歯や事故などで乳歯を失った場合、すぐに永久歯が生えてこないこともあるでしょう。

隣接する歯が移動するなど、永久歯が生えるためのスペースが奪われた場合、永久歯がまっすぐに生えられず、歯並びが乱れる原因になります。

幼児期の癖

指しゃぶりや舌で前歯を押す癖などがあると、歯並びが乱れることがあります。歯に継続的に負荷がかかるので、歯が移動する可能性があるのです。

口呼吸

口呼吸をしている場合、歯並びが乱れやすいです。顎の成長を阻害する可能性もあるでしょう。

舌は上顎に接しているのが正しい位置ですが、口呼吸をしている場合、舌は下顎に位置します。口周りの筋肉のバランスが乱れ、歯並びにも悪影響を与えるのです。

MFTトレーニング(口腔筋機能療法)とは

MFTトレーニングをする親子

MFTトレーニング(Oral Myofunctional Therapy)とは口周りの筋肉を鍛える訓練法です。口周りの筋肉や舌の正しい動かし方を理解し癖づけることで、呼吸や噛む動作、発音などの機能を改善します。

こどもと大人のMFTトレーニングの違い

MFTトレーニングは、こどもも大人も行えます。こどもと大人のMFTトレーニングについて確認しましょう。

こどものMFTトレーニング

こどもの顎は、5〜10歳頃までに成長するとされています。顎の成長期にあたる年齢のこどもを対象にMFTトレーニングを行い、口周りの筋肉の正常な発達を促します。

頬や唇、舌などの口の周りの筋肉を鍛えることで、口腔機能の改善を図るのです。

大人のMFTトレーニング

顎の成長が止まった大人の場合、何もしなければ筋肉が衰え機能も低下します。大人のMFTトレーニングでは、口周りの筋肉の成長を促すことはできません。

筋肉を衰えさせないこと、機能を低下させないことを目指します。舌の動かし方や咀嚼・嚥下の仕方など、正しい方法を身につけられるように訓練するのが一般的です。

MFTの種類

MFTトレーニングの種類イメージ

MFTトレーニングは、一人ひとりの状態に合わせてプログラム内容を決定します。 MFTにはさまざまな種類があるので、代表的なものをご紹介します。

口腔筋トレーニング

口腔周辺の筋肉を鍛えて、正しい動きを促すためのトレーニングです。咀嚼(噛む動作)や発音能力の向上を図るため、口腔周辺の筋肉や舌の動きを改善します。

呼吸トレーニング

歯並びや噛み合わせなどの問題となる、口呼吸を鼻呼吸に戻すためのトレーニングです。口呼吸が改善されると、口腔環境がよくなる、顎の発達によい影響を与えるなどの効果が期待できます。

舌の位置調整

舌を正しい位置(スポットポジション)へと調整するトレーニングです。口を半開きにしている、舌で前歯を押しているなど、舌が正しい位置にないと歯並びが乱れる原因になります。

また、咀嚼や発音に悪影響を及ぼす可能性もあるため、正しい舌の位置を覚えることが重要です。

口周りの筋肉のバランス調整

顎や口周りの筋肉を鍛えて、バランスを整えるトレーニングです。筋肉のバランス調整を行うことで、口腔機能や姿勢の改善ができます。

発音矯正

正確に発音できるようになることを目的としたトレーニングです。発音障害の改善を図ります。

MFTトレーニングの方法

MFTトレーニングをする男の子

MFTトレーニングは、器具や装置などの道具を使わず、ご自宅でも継続して行えるものが多いです。トレーニング方法も豊富で、さまざまなトレーニングを組み合わせてプログラムが作られます。

代表的なトレーニング方法を確認しましょう。

あいうべ体操

口の筋肉を鍛えるトレーニングです。口をしっかり動かすことで、口周りの筋肉を鍛えます。「あ、い、う、べ」を1回として10回を1セット、1日3セット行いましょう。

「あ」の動き

口を大きく開けて「あー」と声を出し、数秒間キープします。口角を上げて、大きく口を開けることを意識してください。

舌は下顎に置きましょう。下の歯の裏に舌を当てるイメージです。

「い」の動き

口を横に広げて「いー」と声を出し、数秒間キープします。歯を軽く噛み締める状態で声を出します。

舌の位置は、前歯の裏のスポットポジションです。

「う」の動き

口をすぼめて「うー」と声を出し、数秒間キープします。口を軽く半開きの状態にし、そのまま「う」の形を作ります。

声を出すときは、唇を前に突き出すようにして、唇の先に力を入れてください。

「べ」の動き

あっかんべーの口で「べー」と声を出し、数秒間キープします。

思い切り「べー」と舌を下に出します。下顎と舌全体を使って、下に伸ばすイメージで行いましょう。

スポットポジション

スティックを使い、舌を正しい位置に戻すトレーニング方法です。スティックは平らな棒状のものであれば何でも構いません。

やり方は、以下のとおりです。

①上の前歯の裏の膨らんだ部分から少し後ろをスティックで触り5秒数える
②同じ場所を舌の先で触れて5秒間数える

スポットポジションをスティックで触ることで、正しい位置を認識できます。舌の位置は、歯並びや噛み合わせに大きな影響を与えます。

こどものうちに、正しい舌の位置を身につけましょう。

ポッピング

舌の動きを強化し、活性化させるトレーニングです。同時に、口腔内の筋肉も鍛えられるので、正しい発音や咀嚼の仕方を身につけられます。

やり方は、以下のとおりです。

①スポットポジションに舌先をつけ、舌全体を上顎に吸い付ける
②①の状態をキープしたまま、口を大きく開ける
③「ポン」と音を鳴らしながら、上顎から舌を勢いよく離す

MFTトレーニングの注意点

MFTトレーニングの注意点

MFTトレーニングをより安全で効果的なものにするための注意点をご紹介します。

専門家の指導を受ける

MFTは専門的なトレーニングです。専門家の指導を受けながら、こどもの状態に合ったトレーニングを行うことが重要といえます。自己流でMFTトレーニングを始めることは避け、専門家の指導を受けましょう。

長期的に継続する

MFTは、短期間で終了するトレーニングではありません。個人差はありますが、数年間かけてトレーニングを行うことが重要です。

ご家庭でも行えるようにサポートする

親をはじめとした周囲の人がサポートし、トレーニングを継続することが重要です。専門家の指導を受けたトレーニングを、ご自宅でも継続して行いましょう。

こどもの理解を得る

MFTトレーニングの必要性を、こどもが理解することが必要不可欠です。なぜ必要なのかをこどもがわかるように説明し、理解してもらったうえでトレーニングに取り組みましょう。

こどもが理解できていないのにトレーニングをしようとしてもスムーズにできないでしょう。親子ともにストレスとなる可能性もあります。

まとめ

MFTトレーニングを教わる子供

今回は、こどものMFTトレーニングの効果について解説しました。大人とは異なり、こどもにMFTトレーニングの必要性を理解してもらうことは難しいかもしれません。

しかし、長期的にMFTトレーニングを継続することで、十分な効果を得られます。保護者の方とこども、お互いにストレスなく楽しんでMFTトレーニングに取り組みましょう。

MFTトレーニングを検討されている方は、兵庫県宝塚市にある歯医者「はら歯科クリニック」にお気軽にご相談ください。

カテゴリー

最近の投稿

月別アーカイブ